2015年10月5日(月)ヤン・ビョーランゲル講演会【ギャラリー】

2015年10月5日(月)ヤン・ビョーランゲル講演会【ギャラリー】

2015年10月5日(月)に、ノルウェー王国大使館にて
ヤン・ビョーランゲルさんの講演会/ミニコンサート/懇親会がございました。
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10月8日のリサイタルで一緒にピアノを演奏される正木文惠さんが理事をされている日本ノルウェー協会のバックアップで開催された講演会に伺うべく、ノルウェー王国大使館のオーロラホールに御邪魔して参りました。
 
オーロラホールは約100名を収容できるちょうどよい広さのサロンになっており、
ヤン・ビョーランゲルさんも間近に拝見できました。
 
お話は音楽だけでなく、社会保障制度の素晴らしさなどの生活面のお話もありました。メインの音楽のお話では、グレゴリオ聖歌やノルウェーの民族音楽を動画で紹介して下さったり、オスロ・フィルで演奏されていたときのお話や、ご自身が組織された弦楽アンサンブルのご紹介もありました。

ヤン・ビョーランゲルさんは、クラシック音楽を学んでいるノルウェーの方たちの傾向として、技術の完璧さを求めるあまり音楽性がないがしろにされがちだと嘆かれていました。日本でも同様な傾向を嘆いていらっしゃる先生方は多いとは思いますが、世界的に普遍な悩みなのかもしれませんね。
動画の紹介の中では、デス・メタルのバンドのライブでオーケストラも一緒に演奏しているものがあり、そうしたバンドと一緒にクラシックの楽器が演奏するのもノルウェーらしいとおっしゃっていましたが、そのときにぽろっと、デス・メタルのバンドは彼らの音楽を表現しているのに、、、とおっしゃっていたことが心に残りました。
後半のミニコンサートで演奏されたグリーグ作曲のヴァイオリンとピアノのためのソナタ 第3番 ハ短調の第2楽章では、ヤン・ビョーランゲルさんの音楽性とノルウェーらしい風景が非常にわかりやすく聴衆に伝わってきました。彼が育てている弦楽アンサンブルの成長のお話なども併せて考えるに、演奏者・表現者としてだけでなく、「音楽を表現する」ということを後進に身をもって伝えることの出来る素晴らしい指導者だと感じました。
 
懇親会では、ビュッフェスタイルで食事を摂りながらヤン・ビョーランゲルさんらとお話できる機会も得られました。北欧の方らしくとても身長が高いのですが、それでいてちっとも威圧感がなくて親しみのもてる笑顔の素敵な方でした。
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そんなヤン・ビョーランゲルさんと正木文惠さんのリサイタルが
2015年10月8日(木)にすみだトリフォニーホールの小ホールでございます。
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ヤン・ビョーランゲル ヴァイオリン リサイタルwith正木文惠
Jan Bjøranger Violin Recital with Fumie Masaki
ノルウェーのプロフェッショナルなヴァイオリニストによる渾身のプログラム
 
時間: 19:00開演(18:30開場)
料金: 全席自由 前売3,000円 当日4,000円
こちらのサイトでまだ前売券の購入が可能です)
(リサイタル前日・当日のチケットお求めは、03-6806-7108までお問い合わせ下さい)
 
プログラム:
ドビュッシー:ヴァイオリンとピアノのためのソナタ
フランク:ヴァイオリンとピアノのためのソナタ イ長調
ハルヴォルセン:べスレモイの歌(ノルウェー民謡)
成田 為三:浜辺の歌(日本の名曲)
グリーグ:ヴァイオリンとピアノのためのソナタ 第3番 ハ短調 Op.45
 
 
出演:
ヴァイオリン:ヤン・ビョーランゲル(Jan Bjøranger)
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ノルウェー人ヴァイオリニスト。ノルウェー王立音楽大学を卒業。現在スタヴァンゲル大学弦楽部教授、スタヴァンゲル市のEnsemble Bjergsted 1(EnB1)の創設者兼音楽監督を務めている。一方、ノルウェー国内のアカデミー以外にも、ザルツブルクのモーツァルテウム音楽大学、ライプツィヒのフェリックス メンデルスゾーン バルトルディ音楽演劇大学他で、マスタークラスを受け持っている。彼は、音楽プロデューサーとしても実績を残し、6年間スウェーデンのUmeå国際室内楽音楽フェスティバル、ノルウェーのKGAフェスティバルの創設に従事した。
ヤン・ビョーランゲル氏は、北欧諸国のアンサンブルやオーケストラの指導者としても活躍し、今までに、Gothenburg Symphony Orchestra、Nanish Radio Symphony Orchestra、Gothenburg Opera、Norrkoping Symphony Orchestra、Norrland Symphony、Camerata Nordica、Sundsvall Chamber Orchestra、Trondheim Solosts、Norwegian Chamber Orchestra、Danish National Chamber orchestra、Camerata Salzburg、Scottish Chamber orchestra他ヨーロッパのオーケストラやアンサンブルで指導を行っている。
室内楽のソリストとして、ヤン・ビョーランゲル氏は、ノルウェー、スウェーデン、フィンランド、デンマーク、ドイツ、スイス、アメリカで演奏活動を行い、Peter Jablonski、Per Tengstrand、Enrico Pace、Lars Anders Tomter他とも共演している。ノルウェーの室内楽オーケストラと一緒に、ヨーロッパ及びアジア、アメリカにも演奏旅行をしている。
ヤン・ビョーランゲル氏はスウェーデン、ノルウェー、そしてドイツにてラジオ、テレビ出演する他メディアでも注目されている。彼のCDは、室内楽奏者及びソリストとして、主要音楽レーベル、Phillips、Sony、CcnC、Chandos、EMI、Simax、Lynor、Intim Musikから数多くリリースされている。
 
 
ピアノ:正木文惠
正木文惠
武蔵野音楽大学ピアノ科卒業、 鳴門教育大学大学院修了、同大学助手(ピアノ)を務める。本多万里子、村澤由利子各教授に師事。マスタークラスにて、ウィーン国立音楽大学教授ヴァイスハール・ドヴォラック、アレキサンダー・イエンナー、パウル・バドゥラ=スコダ各氏に師事。ドイツにて、スコダ氏主催の選抜演奏会に出演。ノルウェー政府奨学生として国立オスロ大学音楽学部に留学、アルヴィド.O.ヴォルスネス、アナリーネ・リースネス各教授、及びノルウェー王立音楽大学教授アイナル、ステーン・ノックレベルグ氏に師事。現地にて、ピアノ・リサイタルをオスロ大学、オスロ在日本大使公邸、ムンク美術館、ドラメン市劇場ハルモニエンホール、トロルハウゲン夏の音楽祭(ベルゲン)にて開催、好評を博す。一方、エリザベス・タンドベルグ、ヴォディル・アーネセンといったノルウェーの著名な音楽家とも共演する。「北欧の自然と音楽」ピアノ・レクチャー・リサイタル、ノルウェー国交樹立100周年記念ピアノ・リサイタル、2004年には、CD「GRIEG PIANO WORKS」をリリース。室内楽ピアニストとしても活躍している。現在、目白大学非常勤講師、日本グリーグ協会理事。各種の音楽・ピアノコンクール審査員。