【インタビュー】2019年1月20日(日)堂本恭子ソプラノ リサイタル 音の情景 ~伝えたい想い~
2019年1月20日(日)に日暮里サニーホール・コンサートサロンで堂本恭子ソプラノ リサイタル 音の情景 ~伝えたい想い~を開催いたします。リサイタルに向けて、堂本恭子さんより今回のリサイタルに向けての抱負、また堂本さんにとって音楽や表現者とは何か、など率直な想いをたっぷりとお伺いしました。ぜひご覧ください。
今回、歌わせていただくにあたって、“音の情景~伝えたい想い~”とサブタイトルを付けさせていただきました。
現在、私は神奈川県の私学、橘学苑中学校高等学校にて教鞭をとっております。長年、“現代の若者”と向き合っていると、時代の流れや社会のひずみを直に感じることがあります。丁度今も。自分自身の生活を振り返ってみても、進化発展を進めてきた電子機器、またAIの活躍に人間がただただ振り回されているような・・・。とにかく余裕のない現状です。便利なことは、これほど窮屈なものなのかと、度々思い巡らし、そして目の前の仕事をこなす毎日です。人間の生活とは、どのようにつくるものなのか、どうあるべきか、考えさせられます。
他者の動きや表情、そして音に敏感に反応し、それに呼応して自らも発信する。これが本来のコミュニケーションであると思います。しかし、今、自身の目の前で、対象の動きや表情を見ることが、そして声を聴くことがどれだけ少ないことか。人とのつながり、社会での生き方を学ぶ、思春期の子どもたちには、練習の場が少なすぎるように思います。ここ数年、文明の利器を使いこなすのではなく、使わされ退化していっている残念な人類の行く末(大袈裟ではないと思います。)を目の当たりにしています。ビジネスの中では、“感情”というものが、不要な場面もあるのかもしれません。しかし、AIにはない人間の大きな武器を使いこなせない、感情の扱い方を知らない子どもたちが急増しています。偏差値に関係なく、AI化した、ただ“こなせる”人間が増えていっているというわけです。今後AIに取って代わられる職業ランキングが出される今、どんな人間を育てていきたいのか、子どもたちにどんな未来をつくっていってほしいのか、我々が考えていかなければならないと思います。
職業として音楽を扱い始めてから、私自身、生の音にこだわった提示を心掛けてまいりました。著名な方々の素晴らしい演奏を聴かせたいという想いもありますが、それに負けない本物の音を、その場で聴かせ伝えていくことができれば、子どもたちの心は呼応し、より大きく育っていくと感じております。そのため、学び続けること、それが私の責務です。
美しいと感じる心、悲しい、苦しい、怒り、喜び、命、愛、その他多くの欲求を自覚し、伝えることができる、人間というものは本来、そんな素晴らしい力をもっているのです。それを呼び起こし、磨いていくことで、人と人との豊かな表現活動が始まります。音楽というものは、その一端を担い、人間の豊かな社会生活から生み出される財産であると私は考えています。
自身の生み出す音楽が、誰かの心を震わせ響くように、受け取り手に多くの感情・想いを伝えられる表現者でいられるように、音楽家として常に敏感に吸収できる下地をもち、生涯学び研究し続けていきたいと思います。そんな私の音による人間描写をお楽しみください。
演奏会詳細
2019年1月20日(日)堂本恭子ソプラノ リサイタル 音の情景 ~伝えたい想い~
時間: 13:30開演(13:00開場)
料金: 全席自由 2,500円
出演:
堂本 恭子
Kyoko Domoto, ソプラノ
国立音楽大学音楽学部声楽学科卒業。第70回TIAA全日本クラシック音楽コンサート出演。審査員賞受賞。ウィーン国立音楽大学にて、マスタークラスデュプロマ取得。これまでに、曽我博子、岡崎史恵子、牧山静江、Sona Ghazarian、各氏に師事。東京国際芸術協会会員。
広森 アケミ
Akemi Hiromori, ピアノ
国立音楽大学ピアノ科卒業。二期会BLOCKビタミンミュージックおよびマミーシンガーズピアニスト。作曲家三木稔作品の公演、CD録音に多数参加。岡村喬生音楽監督、演出「魔笛」、横浜山手西洋館サマーコンサート、丸の内トラストシティコンサート、三枝成彰と本田美奈子おしゃべりコンサート、客船飛鳥中国クルーズコンサート、BS「モーツァルト・サロンコンサート」出演等、クラシックからポピュラーまで活動の場を広げる。
プログラム:
ドナウディ:ああ 愛する人の
ドナウディ:かぎりなく優雅な絵姿
ヘンデル:この胸に息のある限り
ヘンデル:私を泣かせてください
多忠亮作曲/竹久夢二作詞:宵待草
越谷達之助作曲/石川啄木作詞:初恋
ベッリーニ:ああ、幾度か オペラ「カプレティー家とモンテッキ家」より
ヴェルディ:神よ、平和を与えたまえ オペラ「運命の力」より
チケットはまだお求めいただくことが可能です。コチラからご注文下さい。
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