【インタビュー】2020年10月10日(土)寺根佳那 ピアノ・リサイタル Vol.4(振替公演)
2020年10月10日(土)に東京・日暮里サニーホールコンサートサロンで寺根佳那 ピアノ・リサイタル Vol.4(振替公演)を開催いたします。リサイタルに向けて寺根佳那さんにインタビューいたしましたので、ご覧ください。
インタビュー
今回のリサイタルに向けての抱負を教えてください。
日暮里サニーホールコンサートサロンで、ピアノリサイタルをさせていただくの は、今回で4回目になります。副賞リサイタルとして、このような機会をいただけていること、大変感謝しております。
2016年「神秘の鐘」
2017年「闇と灯」
2018年「愛の旅」
毎回、テーマを掲げて取り組んできました。
第4回目となる今回は、「ロシアン・ロマンス」をテーマにしました。
チャイコフスキー記念ロシア国立モスクワ音楽院に留学し、大好きなロシアで、ロシアの作曲家の作品を中心に研鑽を積んできました。お楽しみいただけるプログラムにいたしました。是非、会場でお楽しみいただけたらと思います。
演奏する曲の聴き所など教えて下さい。
ロシアの作曲家の作品を中心に選びました。
ラフマニノフからは、有名な2曲。
幻想的小品集より
エレジー Op.3-1
前奏曲≪鐘≫ Op.3-2
鐘は、モスクワのクレムリン宮殿の鐘の音にインスピレーションを得て作曲され たといわれています。留学中、大好きな場所の一つであったクレムリン。ベーゼンドルファーの音色で、荘厳な鐘の響きをお聴き下さい。
チャイコフスキー:18の小品より
ヴァルス・ブルエッテ Op. 72-11
5拍子のワルツ Op.72-16
日本では、演奏される機会の少ない18の小品よりワルツを2曲お届けします。
チャイコフスキー:ロマンス Op.5
チャイコフスキーが想いを寄せていた歌手に献呈された曲です。Andante cantabileの悩ましげな美しい旋律と、Allegro energico からの情熱的な部分との対比を、チャイコフスキーの心情を重ね合わせてお聴き下さい。
スクリャービン:ピアノ・ソナタ第9番「黒ミサ」Op.68
スクリャービンの死の前年に作られた悪魔的な作品。神秘和音の頻出が頂点に達する曲です。
スクリャービン:3つの小品 Op.45
Ⅰ- アルバムの綴り
Ⅱ‐おどけた詩曲
Ⅲ‐前奏曲
こちらも、日本では演奏される機会が少ない曲です。是非当日聴きにいらして下さい。
リスト:超絶技巧練習曲第11番「夕べの調べ」
超絶技巧練習曲の曲集中もっとも叙情的な美しい楽曲です。平和な夕べに鳴り響く美しい教会の鐘の調べ。ロマンティックな叙情に溢れる曲。ロシアで研鑽を積み、高評価をいただいた曲です。
あなたにとっての音楽とは何ですか。
ピアノ歴も約30年になりました。私にとって音楽とは、人生そのものかもしれません。人生の大半を、ピアノの練習をして過ごしてきました。音楽を通して、物事の真髄に触れる事が多かったように思います。きっと人生の選択肢や生き方は沢山ありましたが、自分が選んだもの、必要だったものが音楽だったのではないかと感じることがあります。音楽をしていたからこそ知り合えた人、行けた場所も沢山ありました。一つの事に真剣に向き合うこと、長く向き合うこと、乗り越えなければならない ことや試練もありましたが、自分自身の軸として、自分と向き合い続けて、常に 成長を求めてきました。私の人生の一部というよりは、人生の大半を占めている存在であると言えます。未来は誰にもわかりませんが、いつも悔いが残らないように生きたいです。そう思えることが出来たのは、音楽を続けてきたからだと感じています。
演奏会情報
2020年10月10日(土)寺根佳那 ピアノ・リサイタル Vol.4
会場:日暮里サニーホールコンサートサロン
時間:19:30開演(19:00開場)
料金: 全席自由 2,500円
出演者
寺根佳那
Kana Terane, ピアノ
東京音楽大学大学院修了。ベルーナ人材育成奨学金第一回奨学生に選抜され、渡露。チャイコフスキー記念国立モスクワ音楽院を最優秀で修了。E.リヒテル教授に師事。卒業時、ディプロマ授与式にて代表で演奏。 伊・チェルボ国際音楽祭にて、大トリで演奏。伊「Imperia TV」出演。在ロシア日本国大使館主催、ロシアにおける日本年2018(モスクワ)、ラフマニノフホール(モスクワ)、リスト記念館ホール(ハンガリー)、サンタ・カタリーナ教会(イタリア)、ラ・フォル・ジュルネ新潟2016他、国内外主要ホールにて演奏。2020年5月、オクタヴィア・レコード(TRITON)より、デビューCD「MISSA」をリリース。SONY中国ハイレゾ公式サイトで推薦盤に選出。『レコード芸術』で準特選盤に選出され、「この作曲家一流のデリケートな抒情世界を終始見事に展開しており、出色。格別に注視したい新星である。」(濱田滋郎氏)、「一聴してロシアのピアニズムと分かる見事な演奏である。」「大きな可能性を秘めた新鋭による充実したデビュー・アルバムの誕生を祝したい」(那須田務氏)と評された。同誌New Disc Collectionに選出され、「ロシアン・ピアニズムが堪能できる寺根佳那のデビュー盤」、「寺根の演奏は、濃密な音彩を持つ響きや柄が大きく豊かな歌心などに、ロシアン・ピアニズム&ロマンティズムの芸風を窺わせるが、スクリャービンのソナタの神秘感、ラフマニノフ作品の豊潤さの表出にも、実力の高さが示されている。」と(近藤憲一氏)と評された。FM大阪『おしゃべり音楽マガジン くらこれ!』にてデビューCDが紹介され、調布FM『人生の玉手箱』オープニング・エンディング曲に採用、かわさきFM『ひみつディスコFM』ゲスト出演等、各方面から好評を得ている。ミス・インターナショナル&ミス・ワールド2012ファイナリストに選出され、モデルとしても活動。日本演奏連盟正会員。
曲目
ラフマニノフ:幻想的小品集より エレジー Op.3-1 前奏曲≪鐘≫ Op.3-2
チャイコフスキー:18の小品より ヴァルス・ブルエッテ Op.72-11 5拍子のワルツ Op.72-16
チャイコフスキー:ロマンス Op.5
スクリャービン:ピアノ・ソナタ第9番「黒ミサ」 Op.68
スクリャービン:3つの小品 Op.45
リスト:超絶技巧練習曲第11番「夕べの調べ」
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