【インタビュー】2023年5月20日(土)神谷玲子&石渡明子連弾コンサート~デュオ クリンゲルの調べ~

【インタビュー】2023年5月20日(土)神谷玲子&石渡明子連弾コンサート~デュオ クリンゲルの調べ~

2023年5月20日(土)に日暮里サニーホール・コンサートサロンで神谷玲子&石渡明子連弾コンサート~デュオ クリンゲルの調べ~を開催いたします。リサイタルに向けて神谷玲子さん、石渡明子さんにインタビューいたしましたので、ご覧ください。

インタビュー

今回のリサイタルに向けての抱負を教えてください。

神谷さん:これまで10回のピアノソロリサイタルを続けさせて頂きました。何度も会場へ足をお運びくださった皆様には、お礼の言葉もございません。11回目となる今回は、少し趣を変えて連弾のコンサートをお聴き頂きたいと思い企画してみました。一人での演奏とはまた一味違った音色をお楽しみ頂けたら幸いです。曲調も全体に華やかなものが多く。2人ならではの壮大な表現や。弾けたような演奏方法が可能となり、視覚、聴覚、共に楽しんで頂けるのではないかと思っております。夏の直前の躍動感を感じて頂けたら本望です。

石渡さん:今まで神谷さんとは何度も連弾の機会に恵まれてきましたが、今回のように連弾曲のみで構成された演奏会は初めての経験となります。これまで以上に緊密なアンサンブルをお届けできるようにしたいと願っています。

演奏する曲の聴き所などを教えてください。

神谷さん:私の大好きなドボルザークの作品46「スラブ舞曲」は、まず、連弾用に書かれ、その後すぐに管弦楽曲に編曲されました。チェコが生んだ美しいメロディーメーカーのドボルザークの音楽は、東欧の世界に紛れ込んだ気持ちにさせてくれます。レスピーギの「ローマの松」は、オーケストラでよく聴かれますが、こちらはオーケストラ版をまず作曲し、その後レスピーギ自身の手によって連弾曲に編集されました。とてもピアノ1台で奏でているとは思えないほどの豊かな、壮大な作品となっています、4曲の中から、3曲を選び、演奏致します。子供たちの戦争ごっこの活き活きした第1曲、それとは逆に月明かりに照らされる夜の美しい松のしっとりした作品の第3曲、そして、古代ローマ時代、ローマ軍がアッピア街道を遠くから現れ。ひたすら重々しく行進し近くにやってくる感じが迫力を感じて頂けると嬉しいです。バラエティーに富んだプログラムとなっていまして、ラヴェルの「マ・メール・ロワ」やサンサーンス「動物の謝肉祭」など、ピアノ連弾曲としてよく知られている曲も取り上げています。連弾ならではの響きの奥行きや華やかさを楽しんでお聴きいただければと思います。

石渡さん:また、レスピーギの作品は管弦楽の曲として有名ですが、作曲者自身による4手ピアノ編曲版がどのように響くか、楽しみにしていただければ幸いです。

あなたにとって音楽とは何ですか。

神谷さん:音楽を心の中心に置き毎日を送っているのが、今の自分だと感じています。クラシック音楽の良さ、また、ジャズの良さ、邦楽の良さ、ポピュラー音楽の良さなど其々が生活の部分部分でうまくマッチングして、生活のめりはりが生まれてくるような気がします。

石渡さん:音楽は至福の時の源だと思います。感覚的に心地よい、というだけでなく、深遠な精神世界、心の奥底へとつながっていくように感じています。同時に、演奏するものとしての責務を果たすべき、というプレッシャーをも感じさせる面もあるのも事実です。いつまでも新たな発見があり、勉強し続けていく対象でもありますが、最終的には、音楽というものがあることに深く感謝するのみです。

演奏会情報

2023年5月20日(土)神谷玲子&石渡明子連弾コンサート~デュオ クリンゲルの調べ~
会場:日暮里サニーホール・コンサートサロン
時間:15:30開演(15:00開場)
料金: 全席自由 2,000円

出演者

神谷玲子
Reiko Kamiya、ピアノ

武蔵野音楽大学ピアノ科卒。エッセンフォルクヴァンク芸術大学卒。「エレーナリヒテル国際ピアノコンクール」第3位。「万里の長城杯」第2位。「長江杯」第3位。「アジア国際文化芸術フェスティバル」優秀賞。「全日本クラシック音楽コンサート」優秀賞。「東京ピアノコンクール」審査員賞。ピアノリサイタル、二台ピアノコンサート他、日本ニューフィルハーモニー管弦楽団、T I A A 管弦楽団と共演。故デトレフ・クラウス、故小川冨美子、故梅谷明、故石井三恵各氏に師事。太田国際音楽セミナーにて、ウラディミール・トロップ、リュドミラー・プルゥーシニク、故イーゴリ・ニコノビッチ、イーゴリ・レべデフ各氏に師事。石渡明子氏とDuo Klingelを結成し、演奏活動を行っている。

石渡明子
Meiko Ishiwata、ピアノ

東京藝術大学音楽学部器楽科(ピアノ専攻)卒業、同大学院修了。大学院在学中に旧西ドイツ政府給費生としてエッセンフォルクヴァンク芸術大学、及びベルリン芸術大学にて研鑽を積む。1 9 8 7 年に初リサイタル開催、その後オーケストラとの共演、ソロ演奏のほか、教会音楽などで活動。ピアノ連弾及び二台ピアノの作品にも意欲的に取組み、2012年には二台ピアノコンサートを神谷玲子氏と共演。また、2015~19年にはフォルクスオーパー首席フルート奏者、故ハンスゲオルク・シュマイザー氏と定期的に共演するなど、室内楽、歌曲伴奏等のアンサンブル活動も意欲的に行っている。船山信子、笠間春子、故伊達純、クラウス・ヘルヴィッヒ、國分誠の各氏に師事。

曲目

モーツァルト:アイネ・クライネ・ナハトムジーク より

ドヴォルザーク:スラブ舞曲 Op.46(編集:クラウス・デーゲ) より 2番、8番

サン=サーンス:「動物の謝肉祭」より13番 白鳥、5番 象、2番 雌鶏と雄鶏

ラヴェル:「マ・メール・ロワ」より3番 パゴダの女王レドロネット、5番 妖精の園

レスピーギ:小舞踏曲“オルランド伯爵”

レスピーギ:「ローマの松」より 1番 ボルゲーゼ荘の松、3番 ジャニコロの松、4番 アッピア街道の松