堀木康弘さん(G部門第1位)第9回東京国際ピアノコンクール入賞者インタビュー
- 2023.05.23
- コンクールオーディション
- インタビュー, 東京国際ピアノコンクール
第9回東京国際ピアノコンクール入賞者インタビュー
堀木康弘 G部門 第1位
A.スクリャービン/幻想曲 Op.28
東京都出身。早稲田大学政治経済学部卒。大学で在籍していたピアノサークル(早稲田大学ショパンの会)にて周囲から大きな影響を受ける。大学卒業時にピアノから離れたが、約4年前に自らの子供たちがピアノを始めたことから自身も少しずつ再開。令和3年末に子供がコンクールに参加したのをきっかけに自らも熱心に練習に取り組むようになった。加藤麗子氏に師事。
Q.入賞されたお気持ちを聞かせてください。
――本選の演奏で大きなミスをしてしまい、演奏が終わってからひどく落ち込んでいたのです。ですから、その後賞をいただけたことが分かって喜びもひとしおです。光栄に思いますし、これからの練習の励みになります。日頃、小学生の長女と次女が私と一緒にピアノの練習をしているのですが、2人は既に他のコンクールでそれぞれの目標を達成していたので、今回親の面目以上の評価をいただけてほっとしています(笑)
Q.本選での選曲について、選曲理由、作品の聴きどころについてお聞かせください。
――スクリャービンの幻想曲は昔から大好きだったのですが、大学在学中に弾き残していました。そのため、数年前にピアノを再開したときにこの曲を弾くのが自分の一つの目標でした。表情豊かな旋律と壮大さ、陶酔感、美しい響きが素晴らしいと思います。
学生の時は、この曲の演奏の音源、つまりレコードやCDはほとんど出回ってなかったと思います。神保町の古本屋の片隅にあった輸入レコードコーナーで、ロシアからの輸入盤をみつけてアルバイト代で購入したことが、この曲を知ったきっかけでした。そのときにジューコフの演奏に感銘しまして、楽譜を探したのですが見当たらず、銀座のヤマハまで輸入楽譜を探しに行ったものです。今は全音から素晴らしい楽譜が出ていますし、YouTubeで気軽にいろいろな演奏を視聴できますので、時代の流れを感じます。
Q.より良い音楽、演奏のために普段から心がけていることはありますか。
――仕事やら何やらで練習時間がとりにくい上に、子供たちとのピアノの奪い合い・・・いえ、譲り合いがあるのですが(笑)、毎日少しでもピアノを弾くように心がけています。今回の本選の少し前、仕事関係のお酒の席では、帰宅後の練習のためにウーロン茶で通しました(笑) また、私は、日頃からYouTubeで様々なピアノの演奏を聴くようにしています。ピアニストや指導者の先生方の演奏はもちろんですが、ピアノに取り組んでおられる方々にはそれぞれの個性や感性がありますので、いろいろな演奏を聴くのは勉強になります。
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