【インタビュー】2023年11月5日(日)Autumn Concert~ピアノと室内楽による~

【インタビュー】2023年11月5日(日)Autumn Concert~ピアノと室内楽による~

2023年11月5日(日)に東京・日暮里サニーホールコンサートサロンでAutumn Concert~ピアノと室内楽による~を開催いたします。リサイタルに向けて中津留絵里加さん、中津留綾奈さん、落合真悟さんにインタビューいたしましたので、ご覧ください。

インタビュー

今回のリサイタルに向けての抱負を教えてください。

中津留絵里加さん:この度このような機会をいただいた国際芸術協会のみなさまに心より感謝いたします。コロナ禍  還暦にも負けないコンサートを計画していたのですが思いの外実行に移すまでの期間が延びてしまいました。やはりお客様と同じ空間で音楽を共有できることは何事にも代えがたいものであると思います。今回若い演奏家お二人の力を借りて 秋のひと時をみなさまに楽しんでいただけるようなプログラムを組んでみました。

中津留綾奈さん:今回初めて日暮里サニーホールにてトリオを演奏する機会をいただくことができました。素晴らしい演奏家とそして素敵なホールで一緒に音楽をつくりあげることができること、またそれをお客様と共有できることが今からとても楽しみです。いらっしゃる皆様、そしてこのような素晴らしい機会をいただけたことに感謝しながら心を込めて演奏いたします。

落合真悟さん:この度はトリオを演奏する機会をいただき、大変嬉しく思っております。スメタナのトリオはとても魅力的な作品なので一生懸命演奏したいと思います。

演奏する曲の聴き所などを教えてください。

中津留絵里加さん:前半は比較的短めの作品を数曲演奏します。グルリットの「ああ可愛いオーガスティン」によるユーモラスな変奏曲は演奏される機会の少ない曲です。よく知られたこのオーストリア民謡をグルリットがモーツァルト、ベートーヴェン、メンデルスゾーンなど名だたる作曲家風にアレンジしています。今回はそこに私自身も少しだけ手を加えてみました。後半はスメタナのピアノ・トリオです。ピアノ、ヴァイオリン、チェロそれぞれの楽器が音楽的にも技術的にもかけ合いながら作り上げる世界は十分聴きごたえがあると思います。

中津留綾奈さん:ピアノトリオといえばメンデルスゾーンやベートーヴェンなどが真っ先に思い浮かべられますが、今回演奏するスメタナの作品はそれら人気作品に見劣りすることのないほど、美しい旋律が散りばめられています。スメタナといえば「モルダウ」と誰しもが答えるかと思いますが、ぜひ演奏会が終わった後には「ピアノ・トリオもなかなか良いなぁ」と感じていただけたら嬉しいです。

落合真悟さん:演奏させていただくスメタナのトリオは、スメタナの比較的若い頃の作品で、1855年に作曲されました。スメタナはこの時期に病気によって娘たちを亡くしており、このトリオは娘の思い出を偲んで書かれた作品ということで全楽章を通して、非常に叙情的でロマンチックな作品となっています。美しいメロディーがすべての楽器で交互に演奏されるので、お楽しみいただけると思います。

あなたにとって音楽とは何ですか。

中津留絵里加さん:ピアノを始めて音高、音大に通っていた頃は将来のことを考えつつも一体何歳まで弾き続けるのだろうかと考えたことはあまりありませんでした。気がつけば先生であること、親であることなど自分の歩いてきた道で何よりも長く続いている事が音楽でありピアノを弾くことでした。子育てや介護など困難な時期も乗り越えて続けてこられたのは、何より周りの方々の理解と支えがあればこそであり今さらながら感謝ばかりです。思い返すと、音楽は自分とともに常にそこにあり、これからもそうあるものではと感じています。

中津留綾奈さん:幼少期から音楽が身近にある環境で育ってきた私にとって、音楽は私の生活の一部であると感じています。

落合真悟さん:音楽は僕にとって日常的なもので、なくてはならないものです。

演奏会情報

2023年11月5日(日)Autumn Concert~ピアノと室内楽による~
会場:東京・日暮里サニーホールコンサートサロン
時間:13:00開演(12:30開場)
料金: 全席自由 3,000円

 

出演者

中津留絵里加
Erika Nakatsuru,Piano

東京藝術大学音楽学部附属音楽高等学校を経て東京藝術大学器楽科ピアノ専攻卒業。在学中より2台のピアノとオーケストラ、室内楽などさまざまな分野のコンサートやリサイタルを行う。現在、聖徳大学音楽学部兼任講師およびSOA音楽教室で後進の指導にあたっている。ピティナ正会員。

中津留綾奈
Ayana Nakatsuru,Violin

桐朋学園大学を経て、同大学大学院修士課程修了。第40回全日本ジュニアクラシック音楽コンクール第4位。大学にて成績優秀者によるStudent’s Concert出演。これまでに作曲を池田哲美、ヴァイオリンを山田圭子、豊田弓乃、澤和樹の各氏に師事。現在積極的に演奏活動のほか、後進の指導にあたっている。

落合真悟
Shingo Ochiai,Violoncello

5歳よりチェロを始める。チェロを植草ひろみ、安田謙一郎、北本秀樹、木越洋の各氏に師事。バロックチェロをEmmanuel Girard氏に師事。室内楽を水谷晃、磯村和英、鈴木康浩、練木繁夫等に師事。東京・春・音楽祭、堀米ゆず子アカデミーをはじめとした音楽祭や演奏会の出演、ソロ、室内楽、オーケストラ、古楽など様々な分野で活発な演奏活動を行う。第22回、第24回日本演奏家コンクール入賞。早稲田大学文学部哲学科卒業。桐朋学園大学大学院音楽研究科修士課程チェロ専攻修了。

曲目

シューベルト:即興曲 作品90-4、作品142-3

J.S.バッハ:《平均律クラヴィーア曲集》 第1巻 第1番 BWV846より プレリュード

J.S.バッハ=グノー:アヴェ・マリア

J.S.バッハ=マイラ・ヘス:主よ、人の望みの喜びよ

グルリット:「ああ、かわいいオーガスティン」によるユーモラスな変奏曲

サン=サーンス:6つのエチュード 作品111-6 トッカータ

スメタナ:ピアノトリオ ト短調 作品15