米倉令真さん(大学4年生の部第1位)第10回東京国際ピアノコンクール入賞者インタビュー
- 2024.05.02
- コンクールオーディション
- インタビュー, 東京国際ピアノコンクール
第10回東京国際ピアノコンクール入賞者インタビュー
米倉令真 大学4年生の部 第1位
J.ブラームス/8つの小品 Op.76より 第1、4、5、8番
ピティナ・ピアノコンペティション全国決勝大会にて、B級、D級金賞。第5回東京国際ピアノコンクール高校生部門第2位。第27回ヤングアーチストピアノコンクールS部門銀賞。第16回セシリア国際音楽コンクールリサイタル部門第1位他、受賞多数。
これまでに故永瀬まゆみ、角野裕、津田裕也、進藤桃子の各氏に師事。東京藝術大学音楽学部附属音楽高等学校を経て、東京藝術大学4年在学中。来年度同大学大学院修士課程に進学予定。
Q.入賞されたお気持ちを聞かせてください。
――大学4年生の集大成としてこれまで様々なコンクールに挑戦してきましたが、なかなか思うような結果が出ず、悔しい時期が続いていました。「努力は必ず報われる」といった言葉を信じ、地道に練習を積み重ねてきた中で第1位を頂けたことは、とても嬉しく光栄に思っております。支えてくださった全ての方々に心から感謝の気持ちをお伝えしたいです。
Q.本選での選曲について、選曲理由、作品の聴きどころについてお聞かせください。
――本選では、私の一番好きな作曲家であるブラームスの8つの小品より第1、4、5、8番を演奏しました。全8曲からなるこの曲集は、彼の「晩年」への先駆けとも言える作品であり、ブラームス自身が持つ「情熱」を内包しながらも美しく歌い上げる旋律や豊かな和声にはいつも心を動かされます。本番は4曲それぞれの音楽のキャラクターや音色の変化を感じ取りながら、一音一音に意味を持つような音で演奏しました。
Q.より良い音楽、演奏のために普段から心がけていることはありますか。
――自分の音を「様々な身体の部位で捉えること」です。作品を練習する中で、自分の音がどのように鳴っているのかを耳で捉える、どのようなタッチで音を出しているのかを目と指(手)で捉える、それらをどう考えているかを頭で捉えるなど、どこも欠けることなく全てを研ぎ澄ませながら演奏することを心がけています。本番の会場ではいつも練習している環境とは違い、ピアノも変わってきますが、こうした練習を地道に積み重ねることで自分の音楽に自信を持って本番に臨むことが出来ると思います。
また、普段から素晴らしい演奏家の方々のコンサートへ足を運び、生で聴くことで解釈や表現の仕方について研究することです。自分の思い描く音楽を実現するためには、弾くだけの練習だけでなく、耳を鍛えることも欠かせないと思います。
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