長谷川夢華さん(ミュージカル部門プロフェッショナルの部第1位)第3回東京国際管弦声楽コンクール入賞者インタビュー

長谷川夢華さん(ミュージカル部門プロフェッショナルの部第1位)第3回東京国際管弦声楽コンクール入賞者インタビュー

第3回東京国際管弦声楽コンクール入賞者インタビュー

長谷川夢華 ミュージカル部門プロフェッショナルの部 第1位

富貴晴美/「バケモノの子」より 本当の私/日本語
B.ラッセル、A.ウィリス、S.ブレイ「カラーパープル」より アイムヒア/英語

Q.本選での選曲について、選曲理由、作品の聴きどころについてお聞かせください。

――2曲とも、好きだから選びました。1曲目の『本当の私』は、高校生役ならではのキラキラとした若いエネルギーのある曲です。私は、大学に“本当の私”を引き出してくれる、大切な同期がいるので、感謝の気持ちで歌いました。2曲目の『I’m Here 』は、様々な人生経験を重ねた黒人女性セリーが、深い言葉で歌い上げる曲です。強く美しく生きる黒人女性の全てが詰まった歌詞だなと感じています。この作品は、女性差別、黒人差別、虐待など、様々な問題が生々しく描かれているので、「作品のメッセージが届きますように」という祈りを込めて歌いました。歌唱力を魅せるための曲だと思っていないので、見どころは言葉と心です。

Q.より良い音楽、演奏のために普段から心がけていることはありますか。

――好きだから歌うという事です。好きな曲を、もっと好きになるのが楽しくて歌ってます。歌に没頭すると、時間を忘れるので、タイマーをかけないと辞められない事もよくあります。簡単に辞められる練習はしない事、「あぁもっとやりたかった!」と毎日思えるように心がけてます。

Q.思い出のレッスンはありますか。

――レッスンで初めて音を間違えた日です。先生が「良かった。夢華も間違える事あるんだね。初めてじゃない?嬉しい…。」と涙を流してくださり、それにもらい泣きして2人で号泣した日がありました…。私は、先生からより多くの事を学びたくて、出来る限りの事をやってレッスンに行きたいだけだったのですが、先生は、私が完璧主義すぎるのではないかと心配してくださっていました。音を間違えて、先生が嬉し泣きしてくださったレッスンは、今後も絶対に忘れない思い出のレッスンです。

Q.練習以外に音楽と向き合うためにしていることがあれば教えてください。

――ミュージカルの作品や、役の事を調べたり、時代背景を勉強したりしています。文字だけで勉強して満足しないで、それを必ず景色として見えるまで想像してます。寝ている時の夢に、役としての夢が出てきたり、役の見てる景色を見たり、役の過去がフラッシュバックしてきたりしたら、大切に心に刻んでます。

Q.最近のマイブームは何ですか。

――プーさんです。今回の本番前も、控え室までプーさんを連れて行きました。