小泉亜美さん(マスターズFの部第1位)第11回東京国際ピアノコンクール入賞者インタビュー

小泉亜美さん(マスターズFの部第1位)第11回東京国際ピアノコンクール入賞者インタビュー

第11回東京国際ピアノコンクール入賞者インタビュー

小泉亜美 マスターズFの部 第1位

S.ラフマニノフ/エチュード 「音の絵」 第5番 ニ短調 Op.33-5、エチュード 「音の絵」 第1番 ハ短調 Op.39-1

Q.ご入賞された今のお気持ち・感想を聞かせてください。

――諸事情により本番の直前まで数か月間身近に練習環境がない状況でしたので、練習場所と時間の確保が今回最大の課題でした。仕事が終わってから練習スタジオに通う日々はなかなかきつかったのですが、頑張って良かった、というのが一番の感想でした。楽しいレッスンをしてくださる西尾先生、ピアノ漬け(?)の生活に理解を示してくれた家族、応援してくれた友人に感謝です。

Q.本選での選曲について、選曲理由、作品の聴きどころについてお聞かせください。

――もともとショパンやリストを演奏することが多かったのですが、演奏したことがほとんどなかったラフマニノフに挑戦してみようかな、と思い立ち、作業用BGMにしていた曲の中から素敵だなと思ったものを練習し始めました。あまり深く考えず選曲したのですが、2曲ともため息が出てしまうほど美しい瞬間が何度となく出てきますので、練習を重ねるうちにそこから思い浮かべる情景をどうにか表現したい!という思いが強まっていきました。演奏意欲が掻き立てられる選曲だったように感じています。

Q.思い出のレッスンはありますか。

――初めて西尾先生のレッスンを受けた時のことはよく覚えています。大学時代は先生につかず自力で練習していたのですが、行き詰まりを感じて社会人になってから知人の紹介で習い始めました。レッスンを受けた後、同じ曲なのにこんなにも表情豊かになるのか、と驚いた記憶があります。また、門下の発表会でピアノ仲間の演奏を聴いたり、どの曲が良いよねとか、次はこの曲やりたいなどおしゃべりしたりするのも大好きです。自分の愛する曲の魅力を相手に最大限伝えたい、というのが練習のモチベーションになります。