【インタビュー】ジュラ・キシュ教授(Gyula Kiss, Dr)
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2025年3月14日(金)に旭区民文化センターサンハート 音楽ホールでGyula Kiss & Friends vol.6を開催いたします。
今回は前半にバッハのフルートとチェンバロのためのソナタト短調 BWV1020、フルートの後藤恭子氏、ピアノの伊藤瞳氏によるバートンのフルートとピアノのためのソナチネが演奏され、ピアノの後藤宏一氏が独奏を務めるショパンのワルツ2曲と「英雄」が演奏されます。後半はジュラ・キシュ教授によるR.シューマンの子供の情景 作品15番が演奏され、そして後藤宏一氏、ジュラ・キシュ教授によるラフマニノフピアノ連弾の為の 6つの小品作品11番をお届けします。
ジュラ・キシュ教授に今回の公演についてインタビューいたしまフルートとご覧ください。
インタビュー
Q.今回のコンサートのプログラムについてはどう思いますか?
観客の皆さんには若い人が多いので、シューマンの「子供の情景」は彼らに適した分かりやすい曲だと思います。そして、最初からロマンチックなプログラムを選びたかったのです。
Q.あなたにとって日本で公演することはどんな意味がありますか?
私は 1974 年に初めて日本で演奏しました。過去 50 年間に 200 以上の異なる都市で演奏しましたが、聴衆は常に音楽的に高度な教育を受けていました。日本では演奏会の開始時にだけ観客が熱狂することに最初は驚きました。それは私が今までヨーロッパで経験してきたものとは大きく異なり、とても特別なことだと思いました。日本人は簡単に人を信じない、だけれども仲良くなるにつれて、まるで親戚のような良い友達のように感じました。日本に旅行したり、日本でパフォーマンスをしたりするのは、私にとっていつもとても光栄なことです。
Q.今回このメンバーで演奏する意味は?
私たちはとても仲が良く、後藤恭子さんと後藤宏一(ヒロカズ)さんとは過去25年間に何度も一緒に演奏してきました。彼らと再び共演できることにとても興奮しており、幸せです。私は色々なメンバーで作品を演奏し、さまざまなアプローチで曲を作り上げていくことが大好きです。
Q.日本のファンにメッセージをお願いします。
私たちは今、パンデミックや戦争のせいで、とても奇妙で危険な世界に住んでいますが、この状況下でも音楽やアートは重要な位置を占めていると思います。静寂、瞑想、そして自然の美しさは常に日本人の精神性と伝統に近かったのです。音楽を聴くことは人々の心を落ち着かせ、和らげてくれますし、今日の現実の中で休息を与えることもできます。それを聴衆に伝えるのが音楽家の一番大切な役割だと私は思っています。そのため、常に多くの才能ある若い音楽家の演奏を聴くことができるコンクールというものも楽しみにしています。これは私に未来への希望を与えてくれますし、この世界で芸術が最も重要なものの一つであると考えている人々がまだまだたくさんいるのだと思わせてくれます。
演奏会情報
2025年3月14日(金)Gyula Kiss & Friends vol.6
会場:旭区民文化センターサンハート 音楽ホール
時間:19:00開演(18:30開場)
料金: 全自由席 5,000円
出演者
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ジュラ・キシュ
Gyula Kiss, Piano
ハンガリー政府よりフランツ・リスト賞を授与されたジュラ・キシュはベートーヴェン、ツェルニー、リスト、シゲティ、マガロフという系譜上にいるピアニストである。1944年ハンガリーブダペスト生まれ。6歳からプロとして演奏活動に入った天才である。ジュラ・キシュは1966年、ハンガリーのリスト・バルトークインターナショナルコンペティションに入賞し脚光を浴びる。また、ハンガリーテレビ・ラジオコンクールで1位を得る。1967年、1968年、イタリアのタオミナに於けるCISM国際ピアノコンクールに於いて、1位、グランプリを受賞する。この年リスボンにて、国際ヤングピアニストフェデレイションの招待演奏を行い大成功を収めた。その後、ジュラ・キシュはハンガリーの最も期待するピアニストとして、ハンガリーの主要オーケストラと共演し、テレビ、ラジオ、そして、レコーディングと精力的に活動を始め、現在も進行中である。
1970年前半は、オーストリア、チェコ(プラハの春)、イタリア、フランス、ギリシア、(アテネフェスティバル)、スペイン(グラナドェスティバル)、西ドイツ等の国々においてコンサート活動をする。1973年、ハンガリー国立交響楽団のソリストとして、カナダ、アメリカ、(カーネギーホールのリサイタルを含む)で演奏を行う。1974年、オーストラリア・オペラハウス、シンガポール、日本においてコンサートツアーを行う。1975年から1985年は、客演奏者として、ソビエト(現ロシア)、ブルガリア、ポーランド、ルーマニア、東ドイツ、イギリス、オランダ、etc…で演奏を行う。1985年から1988年は、武蔵野音楽大学において客員教授として来日する。1989年から現在において、各国の主要オーケストラでソリストとして演奏を行っている。1995年リリースされたバルトーク集のCDは、アメリカで好評を得る。1998年、一晩でベートーヴェンのピアノコンチェルト3番、4番、また、二晩連続でベートーヴェン、チャイコフスキーのピアノコンチェルトを演奏し、またその間、リスト音楽院の大ホールでリサイタルを行う等、エネルギッシュな活動を行っている。1999年3月から2003年3月まで韓国のYeungnam Universityのピアノ科客員教授として就任。2000年2月、東京オペラシティコンサートホールと沖縄市民会館大ホールにおいてソロリサイタル『癒しの原点』を行い、好評を博す。同月、横浜にてCIALミレニアムコンサート2000、に客演奏者として出演。8月に行われた、サマーセミナーin湘南国際村の特別講師として来日。同年12月、東京、浜離宮朝日ホールにおいて、ジュラ・キシュ&後藤宏一ダブルリサイタル『ロマンティックな夕べ』を行う。2000年、フンガロトン社より『Beethoven-LisztSymphonies Nos1-9 Piano Version』がリリースされ、ベートーヴェン作曲リスト編曲、交響曲5番、7番を演奏している。2002年、同社より、3枚組CD『FIFTY YEARS OF HUNNGAROTON』がリリースされ、シフラ、アニー・フィッシャーを筆頭に、Disk2でリストの「忘れられたワルツ」を演奏している。他にも、アンドラーシュ・シフ、ゾルターン・コチシュ、ディジュー・ラーンキ、イエネ・ヤンドー等が収録されている。
2007年から2009年も韓国のYeungnamUniversityのピアノ科客員教授として迎えられる。リスト音楽院での師はパール・カドシャ、イタリア給費留学時代の師はニキタ・マガロフである。ハンガリー国立リスト音楽院教授を退官し、現在、Leo Weiner Conservatory of Music主任教授。ソリスト、室内楽三重奏と演奏も精力的におこなっている。2010年~ジュラ・キシュ国際ピアノコンクール審査委員長を務める。2025年第14回ジュラ・キシュ国際ピアノコンクール審査員長を務める予定。
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後藤 宏一
Hirokazu Goto, Piano
逗子開成高等学校在学中、ピアノを増田宏昭、安孫子和子の両氏に、音楽理論を安東裕躬氏に師事。1985年武蔵野音楽大学器楽科ピアノ専攻入学。在学中、ピアノを安孫子和子氏に師事1989年同大学を卒業。1989年4月渡欧。同年9月ハンガリー国立リスト音楽院ピアノ科入学。在学中、ピアノをジュラ・キシュ、アッティラ・ネメティ、ペーター・ナージュの各氏に、室内楽をエステル・ペレーニ、ジュラ・キシュの両氏に師事。1991年5月、旧リスト音楽院のホールに於いて、ソロ、室内楽の演奏会を行う。1992年3月リスト音楽院のホールに於いて、チャイコフスキーのピアノコンチェルト第一番を演奏し、好評を得る。1992年3月ハンガリー国立リスト音楽院ピアノ科修了。帰国後、帰国リサイタルを皮切りに国内外で演奏を行っている。チェコのマルティヌーカルテット、ノスティッツカルテットとピアノクインテットなどの演奏、2000年、恩師とジュラ・キシュ&後藤宏一Wリサイタルで共演をする。数々のピアノ協奏曲をオーケストラとの共演で行う。2009年7月TPIEディプロマ認定。2010年8月~ジュラ・キシュサマーセミナーinハンガリーに於いて通訳兼アシスタントを務める。CDも「現代音楽の夕べ」「VIEW」「輝きと融合」など積極的にレコーディングを行う。2013年12月、横浜国際アーティスト教育協会を設立、代表理事兼会長に就任する。2010年~ジュラ・キシュ国際ピアノコンクール審査員を務める。2025年第14回ジュラ・キシュ国際ピアノコンクール副審査委員長を務める予定。
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後藤 恭子
Kyoko Goto, Flute
神奈川県立翠嵐高等学校卒業。武蔵野音楽大学器楽学科フルート専攻卒業。在学中、福井直秋記念奨学生に選ばれる。ハンガリー国立リスト音楽院修了。リスト音楽院のホールにおいて演奏会に出演。帰国後、日暮里サニーホール、横浜みなとみらいホール、大倉山記念館等でソロリサイタルを行う。現在、後進の指導にあたりながら、海外アーティストとの共演、アンサンブルのコンサートに出演等、積極的に音楽活動を行う。これまでにフルートを故甲斐道雄、三村園子、ローラント・コヴァーチ、マトゥーズ・イシュトヴァンの各氏に師事。
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伊藤 瞳
Hitomi Ito, Piano
武蔵野音楽大学器楽学科ピアノ専攻卒業、同大学院修士課程修了。在学中、平成21~23年度福井直秋記念奨学金給費奨学生、選抜学生によるコンサートに出演。第41回武蔵野音楽大学同窓会千葉県支部新人演奏会に出演。平成17年度木更津市立木更津第二中学校、卒業式の合唱曲を作曲。第5回コンドー楽器ピアノコンクール優秀賞受賞。第52回東京国際芸術協会新人演奏会オーディション合格。第4回ジュラ・キシュ国際ピアノコンクール第3位受賞(1位なし)、披露演奏会に出演。2010年、2014年ハンガリー国立リスト音楽院マスタークラス受講、修了演奏会に出演。2014年初リサイタルを開催。2018年ジュラ・キシュ&フレンズVol.5に出演。これまでにピアノを杉田麻規子、南澤鈴華、永田順子、ケマル・ゲキチ、ジュラ・キシュ、伴奏法を三ツ石潤司、室内楽奏法をクレメンス・ドルの各氏に師事。現在、君津学園木更津総合高等学校にて講師を勤める傍ら、ソロや伴奏等の分野で積極的に演奏活動を行っている。
曲目
J.S.バッハ:フルートとチェンバロのためのソナタト短調 BWV1020 (伝C.P.E.バッハ H.542-5)
E.バートン:フルートとピアノのためのソナチネ
F.ショパン:ワルツ 作品69-1、69-2
F.ショパン:ポロネーズ 第6番 変イ長調 作品53番『英雄』
R.シューマン:子供の情景 作品15番
S.ラフマニノフ:ピアノ連弾の為の 6つの小品 作品11番
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