第33回全日本ジュニアクラシック音楽コンクール審査員所感Message from judges
東京国際芸術協会会長、東邦音楽大学特任教授太田幸子先生から総評をお寄せいただきました。今後コンクールにご応募を予定していらっしゃる親御様、御本人、また生徒の参加を予定していらっしゃる先生方への貴重なメッセージとなっております。
総 評
第33回全日本ジュニアクラシック音楽コンクールが、9月18日をもって全日程を無事終了致しました。期間中、大型台風18号が日本列島を縦断し、参加者の中には前泊をされた方々もあり、聴衆の皆様の熱い応援を直に感じ取られ、大変温かいコンクールでありました。
この全日本ジュニアクラシック音楽コンクールには課題曲がなく、個性が良く表現出来ているもの、また本当に弾きたい曲を予選、本選(全国大会同曲可)二曲選曲すれば良く、年々多くの皆様にご参加頂いております。関係者を代表致しまして篤く御礼申し上げます。
今回、キッズ、小学生、中学生の審査を担当致しました。低学年の皆様の多くが、一音一音明確に発音し、豊かな表現力で正確に演奏されており、レベルの高さを感じました。また中には、大人の曲を選曲され、技術的には問題がなくても、歌い方、表現力、音色等どうしても年齢的に無理なものもあり、やはり選曲の重要性を痛感致しました。中学生の部において、十分に大学でも通る、高度な技術、完成度の高い演奏があった事を特記しておきたいと思います。
多様化、グローバル化と変化続ける現代において、音楽専門知識、スキルの向上は不可欠ですが、社会のニーズとして国際的に通用する幅広い知識、教養を身につけた、総合的に豊かな人間力を求めています。統合された力を付ける事で、ご自分の目指す芸術に近づくものになるでしょう。
次回も皆様のご健闘を期待申し上げます。コンクール開催にあたり、ご尽力頂きました先生方、スタッフの皆様に、心より御礼申し上げます。
一般社団法人東京国際芸術協会 会長
東邦音楽大学 特任教授
太田 幸子