全日本ジュニアクラシック音楽コンクール

48th
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第39回全日本ジュニアクラシック音楽コンクール審査員所感Message from judges

東京国際芸術協会会長、東邦音楽大学特任教授太田幸子先生から総評をお寄せいただきました。今後コンクールにご応募を予定していらっしゃる親御様、御本人、また生徒の参加を予定していらっしゃる先生方への貴重なメッセージとなっております。

総 評

第39回、全日本ジュニアクラシック音楽コンクールが、コロナウイルス禍の中、9月に全日程を無事終了致しました。

今回はコンクール、オーディションが延期、中止の措置を取らざるをえない中で、当コンクールが参加者皆様の御健康、安全を第一に感染症対策等に細心の注意を払い、実施出来た事は、皆様の貴重な経験になった事でしょう。舞台演奏の機会に喜びの声が聴かれました。

今回私は高校2年生・3年生の演奏を聴かせて頂きました。2年生欠席なし、13人参加。3年生1人欠席で14人参加。やはり全体で参加者の減少が見られました。

今年2月頃より新型コロナの影響で、デジタルの普及が目覚ましく、あらゆる業種に於て取り上げられています。学校教育の中でも連絡網、オンライン授業、レッスン、又コンクール、オーディションにおいても、動画審査が導入されており、第39回全日本ジュニアクラシック音楽コンクールに於ても、予選で全4回を、今回一時的な特例措置として導入致しました。

今回高校2年生の部に於て、前回第38回のコンクールより、参加者の弾き込みが、特に足りないと感じました。前回は3月実施予定が8月に延期になった分、練習量を増やす事が出来たでしょう。今回第39回では、自粛生活が長く、レッスン自体が少なくなったのかもしれません。又1、2、3位と上位入賞者が出なかったのは本当に残念です。3年生に於ては、大学入試を考え、参加された様に思います。安定性のあるテクニック、豊かな表現力に加え、十分に弾き込みもされて居りました。

令和2年は自粛による経済的損失が大きく、特に若手の音楽家にとって、大変冷たい風が吹いております。この時こそ、新しいレパートリーを増やす。日頃より積み上った書籍に目を通す。趣味にも目を向け、リフレッシュ等をし気持に余裕を持たせる事が、今後の演奏にプラスになる事でしょう。

次回も皆様のご健闘をお祈り申し上げます。コンクール開催にあたり、ご尽力頂きました関係各位の皆様に心より厚く御礼申し上げます。

一般社団法人東京国際芸術協会 会長
東邦音楽大学 特任教授
太田 幸子