第45回全日本ジュニアクラシック音楽コンクール審査員所感Message from judges
東京国際芸術協会会長、東邦音楽大学特任教授太田幸子先生から総評をお寄せいただきました。今後コンクールにご応募を予定していらっしゃる親御様、御本人、また生徒の参加を予定していらっしゃる先生方への貴重なメッセージとなっております。
総 評
今年の夏は大変厳しい暑さの中、又各地で台風による集中豪雨等、気候変動とも言える中で、第45回全日本ジュニアクラシック音楽コンクール全国大会が、9月30日(土)をもって無事終了致しました。
予選・本選・全国大会と長いスパンの中、色々な厳しい条件にも拘らず、関係各位の皆様にご協力を賜りました事を厚く御礼申し上げます。
第45回大会の一部規定変更として、
①従来の弦楽器部門をヴァイオリン部門と、チェロ部門に変更致しました。
②フルート部門、木管楽器部門、金管楽器部門に、小学生高学年の部を追加致しました。
大きな変更点はこの2点でございます。
現在小学校もブラスバンドに力を入れる学校も多く、将来が楽しみです。
私は中学1年生を担当致し、参加者16名でした。中学生になると、授業内容が専門化され、語学の強化、部活等学校での拘束時間が長くなり、習い事の練習時間を確保するのが大変で苦労なさっているでしょう。小学校卒業後、半年であり、体力、テクニック、表現力、音色等に格差が出ておりました。全体的には、真面目に練習された事がよくわかる演奏でしたが、なかに高度な選曲もありました。小学生高学年からこの部門においては、特に十分弾き込める曲をお勧め致します。
今回の上位入賞者は、第1位1名、第2位1名、第3位1名、第4位2名、第5位1名で、第1位、第2位、第3位が選出された事は本当にうれしく思います。又プロとしての心もしっかりと固めて下さる事を願いますが、良い音楽に沢山ふれ、オペラ、図書、絵画、風景等ご自身の旨に深い感動を多く感じて欲しいと思います。又日本の伝統ある芸術にふれる事も大事で、幅の広い感受性が芽生えるものと思います。皆様の輝かしい人生に必ずプラスになると期待致しております。次回も貴重な経験につながりますようご健闘をお祈り申し上げます。
コンクール開催にあたり、ご尽力頂きました関係各位の皆様に心より厚く御礼申し上げます。
一般社団法人東京国際芸術協会 会長
東邦音楽大学 特任教授
太田 幸子