全日本ジュニアクラシック音楽コンクール

48th
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第47回全日本ジュニアクラシック音楽コンクール審査員所感Message from judges

東京国際芸術協会会長、東邦音楽大学特任教授太田幸子先生から総評をお寄せいただきました。今後コンクールにご応募を予定していらっしゃる親御様、御本人、また生徒の参加を予定していらっしゃる先生方への貴重なメッセージとなっております。

総 評

台風10号が日本各地に甚大な被害を残した中、第47回全日本ジュニアクラシック音楽コンクール全国大会が、8月31日から9月29日をもって全日程を終了致しました。全国大会は皆様ご苦労されてコンクール会場にお越しになられた事と思います。会場では熱戦が繰り広げられました。

大会3日目までの日程に於いて欠席者がおり、後日欠席者のみ出場日程を調整致し、審査会議を行う措置を計りました。

今大会の特徴は、大きな規定の変更として、声楽部門に小学生低学年、小学生中学年、小学生高学年の部を追加致しました。また、マイページを導入し、参加料のお支払い方法にクレジットカード決済を導入致しました。申し込み総数1,400件強のお申し込みを頂きました。

今回ピアノ部門大学1年生の部・大学2年生の部を担当致しました。大学1年生の部は7名全員出席。大学2年生の部は14名中、当日10名出席、後日2名出席で計12名出席になりました。

順位は、大学1年生の部が第3位1名、第5位1名。残念ながら第1位、第2位、第4位なしの結果でした。大学2年生の部が第4位1名、第5位2名。第1位、第2位、第3位なしの結果でした。今大会は高成績が出ず本当に残念です。

大学1年生の部に於いて、難曲を立派に弾いた方もいらっしゃいましたが、全体的により積極的に弾いて欲しいと思います。作曲者の意図を大事に、どう表現し、強調すべきか?しっかり組み立てる事が大事です。

大学2年生の部に於いて、全体的に無難に弾いている方が多い印象でした。構築性を高め、ご自分の個性として強く表現して欲しいと思います。

ピアノ演奏は一人で研究して行くものですが、機会を作りアンサンブルへ挑戦してください。連弾、2台ピアノ、ピアノ三重奏、ピアノ四重奏等々。楽曲のストーリー、内容を把握し、相手の音をよく聴き、和音の厚さ、その響きのバランス等、メンバーとよく理解、納得し作り上げて欲しいです。一人では味わう事の出来ない、楽しさ、満足感が得られるでしょう。

コンクール開催にあたり、今大会は自然災害で出場者の方々の特別措置の計らい等、関係各位の皆様のご尽力に深く感謝申し上げます。

一般社団法人東京国際芸術協会 会長
東邦音楽大学 特任教授
太田 幸子